コラム

2017.10.03 

マンションでリノベーションできる箇所・できない箇所

中古マンションをリノベーションして理想の住まいを作りたいと考える方は年々増えています。リノベーションでできることは多いですが、マンションの場合は個人でリノベーションできない箇所もあります。リノベーションのプランを考える前に、まずはマンションでリノベーションできる箇所とできない箇所を理解しておきましょう。

リノベーションできるのは「専有部分」のみ

分譲マンションでは、区分所有法に基づき一棟の建物を区分ごとに独立させ、個別に所有権が設定されています。
マンションで個人がリノベーションできるのは、その人が所有権を持っている箇所すなわち「専有部分」に限られます。マンションの建物の専有部分以外の部分は「共用部分」となり、個人でリノベーションをおこなうことはできません。

リノベーションOK!「専有部分」ってどこまで?

専有部分のみリノベーション可能と言われても、どこまでが専有部分なのかがわからないという方も多いのではないでしょうか。勘違いからリノベーションしてはいけない部分に手を加えてトラブルになることのないよう、きちんと理解しておきましょう。
専有部分とは、住戸のうち壁、床、天井、柱など構造部分の内側にある居住空間のことを指します。構造部分そのものは共用部分にあたるため、勝手に手を加えることはもちろんできません。ただし、壁や柱の表面を塗り替えたり、壁紙を貼り変えたりすることは可能です。また、住戸内にある構造壁以外の間仕切り壁については、専有部分にあたり、取り除いて間取りを変更しても問題ありません。

リノベーションNG!「共用部分」を理解しよう

専有部分は、自宅の壁の内側の居住空間のみです。マンションの建物のうち、これ以外の部分は共用部分となります。

具体的には、壁や床、天井、柱などの構造部分、住民が共同で使用する通路や階段、エレベーターなどは共用部分にあたるというのはすぐに理解できると思います。

うっかり間違いやすいのが、共用部分でありながら自分が専用で使用している部分です。例えば、マンションのベランダや窓サッシ、玄関ドアは共用部分にあたり、メンテナンスは管理組合がおこないます。これらは基本的に個人でリノベーションすることができません。ベランダの手すりなど、建物の外側から見える部分については、外観に影響するため勝手に塗り替えたりすることはできないというわけです。
また、「パイプスペース(PS)」と呼ばれる排水館を収めるためのスペースや、間仕切り壁であっても構造壁である場合などは、自室であっても個人でリノベーションすることができません。