コラム

2017.03.13 

「フラット35」ってどんな住宅ローン?

マイホーム購入のために住宅ローンを利用しようと調べ始めると、さまざまな金融機関がさまざまな種類のローン商品を用意していることがわかります。

そんな多様な住宅ローン商品の中でもよく耳にするものに「フラット35」があります。これはどのようなローンなのかご存知でしょうか? ここではフラット35について、特徴やメリット、デメリットをご紹介します。

フラット35とは

 

フラット35は、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供している住宅ローン。その大きな特徴は    「借入時の金利が返済終了まで変わらない」という点です。

住宅ローンの金利は、一定期間(半年、1年、5年など)ごとに適用金利の見直しが行われる「変動金利
型」と借入時の金利が一定期間または全期間続く「固定金利型」に分けられます。フラット35は全期間
定金利型の住宅ローンなのです。

フラット35は、ほぼすべての金融機関が取り扱っています。
銀行などの民間金融機関は主に短期の資金で 資金調達を行うため長期固定金利の住宅ローンを提供する
のは難しいという事情があります。住宅金融支援 機構が民間金融機関からフラット35を買取り、それを
担保とする債券を発行することで長期の資金調達を行い、民間金融機関が長期固定金利の住宅ローンを
供するという仕組みになっています。

 

フラット35のメリット

 

(1)全期間固定金利なので返済プランが立てやすい

 

フラット35の場合、借入時に金利と毎回の返済額が確定します。仮に金利が上昇したとしても返済額が変
わることはないため、家計に合わせた返済プランを立て、返済終了まで安定して返済しやすいという特徴
があります。これはフラット35の最も大きなメリットだと言えるでしょう。

 

(2)民間の住宅ローンを借りにくい人にも利用しやすい

 

フラット35では年収によって返済負担率の上限は定められていますが、勤続年数は問わないなど、勤務形
態や職業、勤続年数などによる制限が少なくなっています。例えば自営業の人や転職したばかりの人など
にも申し込みやすい住宅ローンです。また、団体信用生命保険への加入が任意となっているため、団信に
加入できない人でも融資を受けることができます。

 

(3)保証料や繰り上げ返済手数料がかからない

フラット35では借入時に保証料や保証人が必要ありません。また、返済中に繰り上げ返済や返済方法の変
更を行う場合、手数料はかかりません。

フラット35のデメリットと注意点

 

借り入れ当初の金利が全期間固定されるフラット35は、変動金利型や当初固定金利型のローンと比べ金利
が高めに設定されており、特に借入当初の返済額はほかの金利型のローンより高くなるケースが多いで
す。今後、金利水準が下がることがあっても返済額は借入当初の金利に基づいたものとなるため、金利が
下がればメリットが薄くなるとも言えます。

また、フラット35を利用するには、住宅金融支援機構が定める技術基準に適合した住宅であるなどの要件
を満たす必要があります。中古住宅購入資金のためにフラット35を利用する場合、新築住宅とは別に定め
られた要件があるため注意が必要です。